タイム・リープ―あしたはきのう/高畑京一郎/(ASIN:4073055801)

さて、ライトノベルもレビューしてみましょ。
 
私はタイムトラベルものって割と好きなんですよ。
古くは「夏への扉」から「リプレイ」「バック・トゥ・ザ・フューチャー」などなど。
そんななかで比較的新しい(といっても9年前…)タイムトラベルものが今回の作品です。
 
主人公の鹿島翔香が学校に行くと、なぜか火曜日の授業が始まってる。
翔香は「昨日が日曜日だったので、今日は月曜日のはず…」と思っている。
しかし、カバンの中はしっかりと火曜日の授業用になっていた。
混乱が増すなか帰宅し、自分の日記を読むと、なんとそこには月曜日の自分からのメッセージが…
 
そんな感じで物語が進んでいきます。
この話のミソはもちろん時間跳躍なのですが、その移動の仕方(設定)は私が今までに出会ったことがないものであり、とても面白いです。
もう一人、重要な登場人物である若松和彦がさらにこの話を面白く組み立てていきます。
 
時間跳躍者である翔香と、時間の流れに逆らえないながらもその秀才性を発揮する和彦。
まるでパズルが埋まっていくかのごとく、ありとあらゆる現象が整合的に進んでいくさまは感動すら覚えました。
 
上下巻で量も多くないので、1日でスパッと読めてしまいます。
お手軽に面白い話を読みたい方にお勧めしたい作品です。
 
ちなみに作者の高畑京一郎さんの作品はすべてお勧めと言っておきます。
ただ、この人遅筆なんだよな〜。
ライトノベルなのに、1年に1冊出たらいい方だからなぁ〜…